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古寺巡礼:奈良薬師寺

まだ関西にいた頃和辻哲郎の『古寺巡礼』を読みました。若き日の哲学者和辻哲郎が奈良の古寺を訪問したときの素直な感想を述べた書。

私が学生の頃は、まさしく70年安保時代で学生運動が盛んでした。大学の1年目は団体交渉等に明け暮れ、あげくの果てに学校がロックアウトされ講義も何もない時間が流れていました。単にその頃は熱病にうなされたように深い考えもなくデモに参加したりして機動隊に追われる経験もしました。工学部に籍をおいていたが何もする事がなく何となくぼんやりしてたまにふらっと奈良に行ったりしました。奈良は学生運動のような喧噪もなく静かに悠然と時間が流れていました。そのときにであったのがこの「古寺巡礼」です。いまも書棚に並んでいます。上記の経験は40年近く昔の話になりますが、もう一度奈良を見たくなって西ノ京にやってきました。

和辻哲郎:古寺巡礼 岩波書店
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近鉄奈良から西大寺経由で西ノ京駅に降りたらそこには薬師寺があります。当時は名物管主の高田好胤さんが活躍していてテレビ等にもよく出演されていました。悲願は金堂と西塔の再建でした。薬師寺に安置されている薬師三尊は消失していた金堂ではなく、少し狭い講堂(旧金堂だったかも)に安置されていました。

和辻哲郎はこの仏像を前にして昔に思いを馳せ我々の祖先とはどのような人たちだったのかと思索を巡らします。日本的とはどういう事か?当時は唐や朝鮮半島からも沢山の人たちがこの地に帰化し、天平文化の礎を造ったのでしょう。名前も残っていない芸術家、建築家の傑作をみてこの人たちもやはり日本の祖先であると認識したのでした。和辻の目には薬師如来や菩薩の所作がやはり昔からの土着のものではなくて洗練された大陸の匂いを嗅ぎ取ったのでしょうね。

現在薬師寺伽藍は金堂、西塔、東塔と回廊で初期に建立された偉容を再現しています。薬師本尊はいま金堂にまつられてますます輝いています。大きなブロンズ像は和辻が思いを馳せたように少しふくよかでやさしさをあらわしているように見えます。両方に立つ月光菩薩、日光菩薩も腰を曲げた線が何ともいえない見事な姿勢を保って薬師如来と三位一体をなしています。

月光菩薩
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薬師如来
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日光菩薩
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新しく建立された金堂。金堂の前に設置していた灯籠は東塔修理のために一時撤去されていて工事中でした。
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さて、今回の薬師寺訪問の目的の一つは東塔をこの目に納める事でした。7月以降この東塔は大修繕に入り8年間待たないと元の姿を見ることができなくなります。また1300年の年月を過ぎて屋根のたわみも微妙な経年変化がありそれがバランスよく歴史を語っていますが、大修繕の後は微妙に違ったものになると思われます。現代の宮大工も匠の技を持っているし、彼らの仕事の結果は今後の1000年耐えうる建物にするためにどのような工夫をしなければならないかを思索するでしょうから今の状態からは少し変わるのは当たり前ですね。1300年経った東塔の屋根の曲がりは現在再建された西塔の屋根と比べればよくわかります。

薬師寺伽藍の建物は金堂と三重塔両方に裳階(もこし)と呼ばれる小さな屋根が大きい屋根の下に設けられていて、三重塔があたかも六十の塔のように見え、屋根が交互に代償に重なる他にはない優雅な形を形成しています。この姿が更に1000年の後世に伝わっていくよう今回の修繕が行われるのですね。壮大な計画です。

薬師寺東塔
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中門から出た所に休憩所がありそこで抹茶をいただきました。そこから回廊越しに見あげた東塔。
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お店の人から絶景の撮影スポットを紹介されました。薬師寺から近鉄の踏切を渡って30分位歩くと大池に出ます。そこから撮影した伽藍とその後ろに見える若草山は、奈良の落ち着いた雰囲気をよく醸し出しまるで710年の時代に戻った感じがします。
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近鉄西ノ京の駅から薬師寺に向かうと本来の中門ではなくて寺の裏側から境内へのアプローチになりますが、本来は寺の南側から入るのが本筋だそうです。大池を回って正面に出ると薬師寺のそばにある神社の境内にはいります。ここは休が岡八幡宮といって1603年の建物。薬師寺を守っていると言われています。昔はこの神社にお参りをしてから薬師寺に向かったそうです。
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中門を入って右側(東)に東院堂があります。1285年建立。堂内には白鳳仏を代表する国宝 聖観世音菩薩が安置され、その四方は鎌倉時代の四天王像が守護しています。
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やはりこのお寺では東塔が気になります。釣り鐘堂の横に見える東塔の姿です。
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薬師寺は興福寺と同じの法相宗の大本山だそうです。法相宗は唐の玄奘さん双方師が始祖。1942年に南京に駐屯していた日本軍が土中から玄奘三蔵のご頂骨を発見しその一部がここ薬師寺に文庫治されているそうです。

さて薬師寺を堪能した後はこの寺の北に位置する唐招提寺に向かいます。




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