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新規鉄道模型レイアウト制作状況その3:軌道(TRACK)の制作

かねてから進行中のレイアウト制作ですが、今回はフレキシブルレールによる軌道(トラック)の制作です。
レイアウトを作成するときには列車が走る軌道が必要ですが、模型メーカーから道床付きの既製品が多品種用意されています。それでもレイアウトの大きさや軌道の形を独自なものにしようと考えた場合自前で制作しなければならないときがあります。今回希望する半径の大きさを持った曲線レールがメーカー品になかったことと、それの接続するターンアウト(切り替えポイント)がおもちゃ風だったのでこの両方を自作することにしました。材料はPECO製のフレキシブルレール。ゲージはzゲージ(6.5mm)を基本としました。曲率はR70(半径70mmのカーブとダミーポイント(直線方向のみ通過可能)。

分岐ポイント(Turnout Switch)の話
鉄道の魅力の一つにレールの分岐器がありますね。英語ではターンアウト等と呼びます。車庫や駅の構内にはこれがたくさんあっていい絵になります。下の写真は地下鉄銀座線の上の車庫の模様です。銀座線では通常のレールに加えて給電用の第3軌条という3本目のレールがあり、ポイントの状態をより複雑な構造にしています。
IMG_6513_4_5_tonemapped.jpeg

今回は使いませんでしたが、平行する二つの線の両方に進めるダブルスリップというポイントレールもあります。下記の写真はメルクリン製のダブルスリップです。これも複雑な構造になっていますね。これを自作するのはちょっと大変かなという感じです。次回のレイアウトに組み込みたいと考えています。
IMG_1236.jpeg IMG_1240.jpeg

下図は分岐器(Turnout)の各部の名称です(米国のレール会社からの引用)。スイッチヘッドのところをトングレールと呼ぶケースもあります。制作で難しいのは分岐して最後に車輪が通るフロッグレール付近。今回の制作も相当気をつけました。
turnouts_clip_image002.jpg

自作のレール
さて以下の写真からは自作した軌道です。R70(半径70mm)のカーブレールの制作です。左の写真はレールを曲げたところ。前もって用意した図面を参考にしてバイスを改造したレールベンダーで曲げていきます。図は外側のレールを曲げたところ。これにPECOのフレキシブレールの枕木を取り付けて6.5mmのゲージ幅を確保します。右の写真は出来上がったカーブレール。R-70になっています。これを2セット作り結合しました。真ん中においているのは分岐ターンアウトです。

IMG_1123.jpeg IMG_1164.jpeg

左の写真は組み立て途中のターンアウトと市販品のロクハンポイント(カーブ部分がR127-26度)です。今回はこのポイントレールを見本に制作しました。
左の写真は今回のレイアウトの軌道です。大きなループの下に小さなループの軌道を配置するつもりです。小さい方はロクハン規格品(R45-45度)を組み合わせたものです。2階建てになります。
IMG_1149.jpeg IMG_1167.jpeg

6.5mmのゲージを持ち合わせていないので車両を使って現物あわせ。きっちり線路幅が6.5mmになっているか確認しているところです。本線側と側線側とも大丈夫でした。
IMG_1150.jpeg IMG_1151.jpeg

下の写真は完成したターンアウトを前方から写した写真です。枕木の追加と車両検知用のフォトレフレクターを設置する予定です。
IMG_1160.jpeg

ここまで出来上がったトラックをつかっていくつかの車両を走行させてみました。なかなか順調に動いています。




新規鉄道模型レイアウト制作状況その2:星のゆらぎ表現

夜空に輝く星をレイアウトに組み込むことにしました。ターゲットは下記のようなレイアウト夜景をそのまま再現すること。これができればさぞ綺麗なレイアウトになることでしょう。このトランクレイアウトは箱根模型工房クラフトの作品です。プロの作品です。私が再現できるかどうか。。
トランクレイアウト夜景
星から宇宙空間を長旅してくる光は直進して地球に届きますが(一般性相対論の重力影響という風な難しい事は別にして)大気の温度差などの屈折率の変化で不規則に瞬くように見えます。これの現象は1/fのゆらぎで変化しているそうです。1/fというゆらぎは自然界ではいろいろな所で見ることができるようで脳波のα波やホタルの光り方、ロウソクの灯火などもその一種だそうです。レイアウトの星空にこのような細工が出来るかどうか?照明源として実現可能かどうか?
を試作品(プロトタイプ)制作を通して試みてみました。

さてレイアウト作成の本題から脱線しますが、この1/fゆらぎとは何か?を少し調べてみました。1/fというのはfが周波数(frequencyの頭文字のf)の意味で周波数が大きくなる程その強さの成分が反比例して小さくなるような特性を持った信号の事をいいます。グラフであらわすと次のようになります。
1-f spectrum

1/fのゆらぎを持った信号を作り出すのはいろいろな方法があるのですが、間欠カオス法という漸化式 (recurrence relation)を使ったも方法があります。これは下記のように大変簡単な記述で表すことができるようです。
Fn.png

n番目のxの値を上記のxの範囲の条件で計算したものが次のx(n+1)の値になるという式ですね。Web検索を行うとこの式がよくでてくるのですが、数学理論的な出典は不明です。したがってなぜこのような式なのかを数学的に理解することは今のところ困難です。今回この式の出典は別途考察するとして、とりあえずこれを鵜呑みにして使用することにします。数値計算によってこの式で表す値が1/f信号になっているかどうかを確認します。この計算手順を図で示したものを下記に掲載します。
Intermittency_chaos_graph.jpg
x軸とy軸を0、1の間で見ると左側の式がで右側の式がになります。真ん中はです。
さてxの初期値をX0を0.4とした場合x1は左側の曲線の値になり、約0.72ぐらいになります。これを真ん中の直線との交点まで線をのばしそれに該当する右側の曲線の値を見ると約0.56位になります。これがx2です。この手順を延々と続けるとxnの値が求まっていくことになりますね。

さてこの方法は時間がかかりますので、あらかじめEXCELで計算しました。その結果が下記のグラフです。
1-f_signal in time domain
何となくランダムに変化しているようですが、実はこの信号の周波数成分は1/fになっているのです。それを確かめましょう。この時間軸にそった信号を高速フーリエ変換をして周波数領域に変換します。やり方はEXCELのデータ分析で行います。その結果と一番始めに述べた1/fのグラフを重ねあわせたものを下記に示します。
Signal_Spectrum_Frequency_Domain.jpg

他の漸化式でもいろいろなカオス信号は作れるようですが、上記の場合のように1/fのプロファイルを得る事は出来ません。下記のケースは1/fというより殆どホワイトノイズと呼ばれているものに近い感じです。
Fn1.png

漸化式1 漸化式1FFT

次の漸化式は間欠的な信号を発生させるようになっています。これも1/fから外れてホワイトノイズに近いプロファイルを持っていますね。
Fn2.png

漸化式2 漸化式 2FFT

さあここから電子工作の話に戻ります。長々と説明しましたが1/fゆらぎとして上記の漸化式
Fn.png
が使えるようなのでこれをプログラムしてLEDを点灯させるプロトタイプを作りました。前の記事で使いましたArduinoのMPUを今回も使用します。これ、結構使い勝手のいいマイクロコンピュータです。
まずは接続図。ハードウエアはとっても簡単です。
Arduino_Connection.png Arduino_Circuit.png
次に肝心なプログラム。
Arduino_program_LED_1:f
これは2個のLEDを別々のタイミングでゆらぎを与えるようになっています。さて下記の動画にその様子を示します。


要素技術としては1/fのゆらぎを実現することができたようです。後はこれをいかにレイアウトに組み込むかということですが。。それはまた後日報告します。



新規鉄道模型レイアウト制作状況その1:PWMコントロールユニットの制作

前回に引き続きあらたなレイアウト用にPWMモーターコントローラを制作してみました。今回はいろいろな電気工作で便利に使われるタイマー555を組み込んだものです。555による発信回路を利用して出力矩形波のデュティ比を変えていきそれを最終段のFETでモーターを駆動します。これはマイコンでも形成できますが、秋月電子商に大変簡単な回路構成をもったPWMキットがありましたのでこれを利用してトレインコントローラ用に改造しました。
秋月電子通商PWMコントローラキット

PWMコントローラの写真を掲げます。このキットは555というタイマー動作をきわめて教科書的に設計されていますので理解が大変容易に出来る設計になっています。外付け抵抗とコンデンサーの定数により設計のドライブ周波数は約10KHzになっています。このキットにかき2点の機能追加を行いました。
(1) レール間が短絡した場合に回路を保護するためにポリスイッチを基盤内に設置。一部パターン切除。
(2) 速度制御用のボリュームを外付け。
さらに電源スイッチと方向転換用のドグルスイッチをレイアウトに内蔵時に追加するつもりです。

IMG_1109.jpeg
オリジナルのキットの回路図を下記に示します。このコントローラは内部ロジック用とモーターの電源を別にとれるようになっていますので大きなモ−ターも回転させる事が可能です。しかし今回動力ユニットの最大電圧が6Vなのでロジックとモーター用電源を共有にしました。
PWM2回路図

このPWMコントローラでドライブするのは箱根模型工房クラフト製の動力車でWB12-6.5H。6.5mm(z)ゲージ対応のユニットです。かなり小さいユニットであることは下記の写真(10円玉との比較)からでも分かりますね。低速度でもスムースに動く優れものです。
IMG_1112.jpeg
WB12-6.5Hの情報はこちら:箱根模型工房クラフトWB12-6.5H

最終出力波形の様子を下記の動画に示します。可変抵抗器をまわすとデューティー比がほぼ0%から100%近くまで変化させることが分かります。このためかなりの低速運転が可能です。約11.5KHzでドライブしている様子が分かります。


下の動画はWB12-6.5H動力車の運転風景です。速度は変化させていませんが、かなり安定した動きです。この動力ユニットに自作の車両を乗せるつもりです。


まずは新しいレイアウト作成状況の第一弾です。



小さなジオラマ作成記

今日は大晦日。間もなく新しい年が始まります。今年2013年、思い立ってジオラマ教室に通い始めました。その成果の第一弾、小さなレイアウトが一応完成(いじくるといつまでも終わりが無いので、一応という言葉で)しました。今回の記事ではその制作から完成までを述べてみたいと思います。次の写真が完成品のすがたです。10インチのケーキドームに収まっています。
IMG_0985.jpeg

今回の作品は初心者のためのもので、直径約250mmの円形レールにジオラマを作り込んでいくというもの。建物は2軒でトミーのジオコレというキットを使います。そのまま使うのではなくてこのレイアウトに合うように小さくします。

まず最初の段階。ベースは円形のスタイロフォームを使います。スタイロフォームは家の壁などの断熱材によく使われている材料で発泡スチロールより堅く出来ています。又加工が簡単なので鉄道模型のレイアウトにはよく使われます。そのうえにトミーテック製のスーパーミニカーブレール(半径103mm)を設置します。ゲージはNゲージといって軌道間隔が9mmです。さてジオコレの家を組み立て、それをどのように配置するかを決めます。また小さなスタイロフォームで小さな丘を作っていきます。右側の写真は建物が置かれる位置に小さな穴をあけて100円ショップで買って来た照明を入れたものです。
IMG_0671.jpeg DSC02981.jpeg
左はイメージを膨らませるために針葉樹や広葉樹(これもジオラマキットで制作)を適当においてみた写真です。真ん中にスチロール板の道を置きました。これだけでも感じがでてきますね。

さて左の写真はちいさなスタイロフォームを削って丘を作った後その上にプラスターという石膏材料を塗った様子です。また踏切を作るために道に石膏粘土で形を整形しました。石膏粘土も石膏も乾燥した後はヤスリなどで調整できます。田んぼは緑色の芝をあらわす紙を貼ります。またレールは本物のように見せるために線路のさびを表現するようにエナメル塗料で茶色に塗ります。後で走行面の塗料をはがせば本物のレールのように見えます。田んぼのあぜ道は白いスチール板を張りました。
DSC02873.jpeg IMG_0730.jpeg

DSC03022.jpegこれら全ての段階で電車がうまく運転できるかチェックをします。そのために自作のコントローラを用意しました。これは先般ブログ記事に載せたPWMコントローラです。車両を大変ゆっくり走行させることができます。PWM模型鉄道用コントローラ

次のステップは道路と丘の塗装を行う事です。左の写真は道路をアクリル塗料で塗装して実際の道のようにムラを出したもの。踏切のところは黄色の注意色で塗りました。また田んぼのあぜ道や家の周りの土地には木工ボンドを水で薄めたボンド水を塗って上からターフの粉を振りかけます。三種類の濃さの粉をうまく振って土地の感じを出します。右の写真は石膏で固めた岩に水でかなり薄めたアクリル塗料を筆でたたくように塗ったものです。塗料が自然に流れて岩の濃淡が付いて本物のような感じになります。この上にも後でボンド水をまだらに塗って軽くターフを振りかけます。岩の割れ目から苔や雑草が生えて来ているような感じが出せます。
IMG_0795.jpeg IMG_0761.jpeg

ここまではほぼベースの景色の作成でした。ここからはディーテールの作成に移ります。左の写真。小さな岩の丘に針葉樹と常葉樹をスキマ無く植えました。一カ所に高いものをまとめるとレイアウト全体が締まりのある形になります。踏切には注意信号を取り付けました。電柱も一本、仮置しています。右の写真は反対側から見たもの。岩の崖にそって作られた塀にツタが生えているようにしました。また家の周りに少し背の高い草を植えました。いよいよ本物のように見えてきました。

IMG_0819.jpegIMG_0832.jpeg

少しアクセントが欲しかったので在庫に持っていたプラスチックの小さな家を改造して田んぼに小屋(倉庫?)らしき建物を作っておいてみました。この段階では田んぼで働く人たちのフィギュアを設置しています。右の人は米俵を担いでいるのでしょうかね(写真左) 。右の写真では昔懐かしい三輪車を配置しました。荷物の緑色の幌はティシュペーパーにボンドを付けて着色し、その後に黄色の糸で幌を固定しています。三輪車は少し汚しています。
IMG_0867.jpeg IMG_1044.jpeg

もう少し小物が欲しくなります。二階建ての家の横が寂しかったのでそこにスチロール板をボールペンでけがいて敷石風に塗装した歩道を置くことにしました。またその上に自転車を停車させ、電話ボックスも付けることにしました。左が自転車、右が電話ボックスです。両方とも紙で出来ています。電話ボックスの中には電話機と電話帳まで入っています。
IMG_0936.jpeg IMG_0932.jpeg

また左の写真が作成した歩道で右がその設置後です。歩道の上に自転車と電話ボックスを置きました。自転車に乗ろうと女の人が近づいています。歩道のそばには排水溝の蓋もあります。
IMG_0941.jpeg IMG_0943.jpeg

やはりレイアウトにはストーリーが必要です。左の写真は買物帰りの中年のおばさんのフィギャー。「あそこのお店が安かったのよ」等とお話をしているようです。右の写真は一家で電車を見ている様子。小さな子供がお母さんにだっこされていますね。男の子がサッカーボールを持っているようですね。犬もいます。
IMG_1042.jpeg IMG_0960.jpeg

物干竿に敷布が干されています。横で掃除をしているご婦人が。。見えるかな?この家にはテレビアンテナもありますね。東京タワーの方を向いているのでしょうか。
IMG_1043.jpeg IMG_1046.jpeg

やはり当時からカメラ小僧がいたのかも(写真左)。家の裏にはイングリッシュガーデンがあって老夫婦が座って鑑賞していますね(写真右)。色々場面が出来て来て面白くなってきます。
IMG_0963.jpeg IMG_0965.jpeg

さて少しこだわりがあったのが空中に張っている電線と電車の架線作成です。電柱に渡っている電線はEasy Lineといって伸び縮みするゴム線のような材料を使っています。模型帆船のロープや昔の複葉機の張り線にも使っているものです。家庭の引き込み線も再現してみました。碍子を白く塗っています、実物の電車の架線は支柱と支柱の間を直線で結ぶのですが、このような小さなレイアウトで円形線路の場合は柱だらけになってしまいます。それを避けるために少しデフォルメをしました。曲線の架線を張るのですね。材料は直径0.3mmのリン青銅線。この材料はバネに使っているのでへたりません。おかげで架線の雰囲気を出すことができました。写真左が電線。右が架線の状況です。
IMG_1045.jpeg IMG_1007.jpeg

以上のような細工でようやく納得がいくレイアウトになりました。このレイアウトを背景にのんびり走行する電車の動画を最後にリンクします。



これでまずは第1弾の完了です。さて次にまたチャレンジを始めています。それでは皆様よいお年を。


晩秋:小湊鉄道の沿線風景

12月初旬、もう紅葉のシーズンも殆ど終わりですが晩秋から初冬にかけての鉄道風景を求めて千葉の小湊鉄道の様子を撮影しにいきました。東京都心から1時間30分位の場所でアクセスがよくそれでいてローカル線の匂いを楽しめる人気の沿線です。

上総大久保駅に到着した気動車。たった一両ですが、ローカル線にはよく似合います。今年は台風26号の災害で小湊鉄道は上総中野と養老渓谷の間が今でも普通になっています。五井と養老渓谷で折り返し運転をしています。この上総大久保駅も最近やっと開通したようです。この駅にアクセスする道路でも今も崖の亀裂修復工事に出くわしました。
IMG_1444_+2_fusedPS.jpeg

気動車の横にICHIHARA ART x MIXの文字が見えます。来年開催される中房総国際芸術祭の宣伝のようです。
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ひとときのローカル気分を味わいました。

参考)撮影場所
地図上総大久保駅